【株式会社Eco-Pork】LoRaWANセンサーで農場の「今」を知らせて、カイゼンへ | センスウェイ株式会社

養豚農家の業務改善を支援する養豚経営支援システム「Porker」を提供する株式会社Eco-Pork様。
繁殖や肥育・飼料給餌量などの飼養情報データの入力・分析から、業務の見直しなどを簡単に行えるシステムで、養豚事業の生産性と継続性の向上を求めるニーズから、多くのお客様に採用されています。この度、IoT事業を行うにあたりセンスウェイの通信サービス、対応センサーを導入いただいた背景について伺いました。

【お話を伺った方】

株式会社Eco-Pork
CTO　西村 堅太郎様
伊藤 慎様

豚舎温湿度計測機能の追加

養豚経営支援システム「Porker」は、繁殖・肥育の飼養管理データから養豚農家様の経営改善を支援するシステムです。
システムを利用される養豚農家様が簡単にご利用いただけるよう、アプリケーションの操作性にはかなり気を配って作りこみを行っており、データの確認や入力は、できるだけ簡単な操作で行えるようにしています。

マルチデバイスでいつでもどんな場所からでも農場情報の記録・管理・分析が行え、異常の早期検知、対策を打てるシステムとなっております。
飼養管理においては温度・湿度管理が重要と言われており、Eco-Pork社では2020年より、豚舎へのセンサー設置からPorkerへのデータの収集・分析・活用まで一括で提供するサービスの検討を開始しました。
豚舎の温湿度を計測するセンサーのベンチマークを進める中で、いくつかの課題が見えてきました。

豚舎温湿度計測における課題

・通信範囲
農場はLTEなどの電波が届きにくい場所にあることが多く、そこまで電波のカバレッジを確保できることが、温湿度計測データをクラウド連携する上での大きな課題でした。また豚舎は体育館ほどの広さがあるため、センサーの無線通信をゲートウェイ装置で集約する場合、その通信範囲をどれだけ広く取れるかも重要でした。

・センサーの電源供給
多くの豚舎では必要最低限のコンセントしか設置されていないため、センサーは電池で稼働する必要がありました。また充電や電池交換があまり頻繁だと養豚農家様の負担が大きいので、消費電力がなるべく小さいセンサーを探していました。

・防水防塵性能
豚舎では衛生管理上、高圧洗浄等による清掃を行っています。また空気中に粉塵が舞うこともあります。そのような環境下でも問題なく計測できるよう、防水防塵性能が高いセンサーである必要がありました。

これら3つの条件に合うソリューションを探していたところ、センスウェイのLoRaWANサービスに出会い、導入に向けて実際の豚舎環境での検証を開始しました。
検証の結果、LoRaWANゲートウェイ１つで豚舎内は概ねカバーができることがわかりました。またセンサー自体も防水防塵性能に優れ、電池稼働で5年程度利用可能ということでしたので、正式に弊社サービスへの導入を決定しました。

また、センスウェイのLoRaWANサービスは月額費用が比較的安価であったこと、AWSとの連携ツールを利用することで開発工数を抑えることができたことから、養豚農家様が導入しやすいサービス価格を設定することができたのも大きかったです。

温湿度を把握し、効果的な養豚経営を

導入いただいた養豚農家様からは、豚舎にいなくても、ほぼリアルタイムに「今」の状況を確認できるため、効率的に業務を行えるようになったと良い評価を頂いています。
豚舎内の換気作業を行う際は、「Porker」で温湿度情報を見ながら最適な環境になるように実施いただけているとのことです。
また、温湿度の異常発生時はアラートをスマートフォンで受け取ることができるため、事故の発生を抑制することが出来るようになったともお聞きしています。

養豚経営支援システム「Porker」の画面

今回導入したセンスウェイのサービスは、様々なセンサーを接続でき、拡張性が高いのもポイントだと思っております。
今後は温湿度以外のセンサーも導入していき、より高度なデータ収集・分析・活用機能を提供することで、養豚農家様の生産性向上に貢献できるよう、サービスを拡大していきたいと考えております。

サービスの紹介

農家用・獣医向け養豚管理システム「Porker」

センサーの紹介

温度・湿度センサー R718A / NETVOX

※ 記載内容は2020年11月時点の情報です。